「It is not my job.」に苦笑広がる
レースを運営するレッドブル・エアレース社(オーストリア)ゼネラルマネジャーのエリック・ウルフ氏は記者会見で、エアレース終了の判断の理由について
「このレッドブル・エアレースを今期で終了するという判断は、レッドブルの組織のより高いレベルで下されたものだ。我々としてはその判断に従い、今シーズンを何事もなく安全に終わらせることに集中した」
と述べるにとどめた。再開の可能性については、「それは私の責任の範囲を超えている(It is not my job)」と応じ、会見場には苦笑が広がった。
19年5月のレース終了の声明では、その理由を
「レッドブル・エアレースは最高品質のスポーツエンターテインメントを提供したが、ほかの世界中のレッドブルイベントほどの関心を引き付けることができなかった」
と説明。この説明と絡める形で、
「世界中の他のレースの盛り上がりと比べて、千葉については相対的にどのような印象を持っているか」
といった質問も出たが、ウルフ氏は
「他の国では、単にイベントを見に来る『盛り上がっているから行こう』というお客様が多い中で、千葉の大会に来るお客様は、競技について勉強してから観戦している、非常に熱心なファンが多いという印象を受けた」
「日本ではメディア・スポンサーからの理解を多く得られたと実感している。この場を借りて感謝申し上げたい」
などと答え、興行上の課題には言及しなかった。
会見に同席していた千葉市の熊谷俊人市長は、
「このエアレースの開催で私たちが特徴的だと考えているのは、市民の皆さんの有志によって誘致から開催の支援まで、自分たちの町を盛り上げていこうというムーブメントを起こして進められたことだ。こうしたイベントは行政だけで盛り上げられるものではなく、官民連携のモデルケースとして誇りになる取り組みだ」
などと開催の意義を強調。この経験が、2020年の東京五輪・パラリンピックを迎える上で「おもてなしの環境を作っていく上で財産となり、必ずや生きてくる」とした。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)