「お墓参りもとんでもなくて...」
「ご法事ができないくらい大きいんですよ」「お墓参りもとんでもなくて...。お墓はサーキットさんと200メートルくらいしか離れてなくて、より一層すごい音がする」――。長泉寺の住職は取材に対し、騒音の被害をこう明かす。
騒音を軽減してもらうよう要請していたが、一向に改善されず、本庄市の市長や埼玉県庁の職員を交え、話し合いもしたという。
だが、本庄サーキットの社長から「これ以上、何を言われても軽減はできないから訴えてくれ」と伝えられ、提訴に踏み切った。
「お寺だからそういうことはしたくないし、みなさん生活があって頑張っているわけですから、話し合いで(解決)というふうにずっと言ってたんですけれど、それを受け入れてくれなくて」と苦渋の判断だったという。
住職によれば、騒音軽減を求める訴訟は2015年にさいたま地裁熊谷支部に起こし、最高裁まで争い、寺の敷地内に50デシベル以上の音量が聞こえないようにするとの判決で、いずれも寺側が勝訴した。