阪神がクライマックスシリーズ進出へラストスパートに入る。阪神は2019年9月5日、横浜スタジアムでDeNAと対戦し9-2で快勝した。3位・広島との大一番を控え、2位DeNAとの2連戦を1勝1敗の五分で乗り切った。
6日からはマツダスタジアムで広島と3連戦。3タテならば2.5ゲーム差がひっくり返り3位浮上の可能性も。矢野阪神が今シーズン最大の山場を迎える。
藤川の「温存」が大きく影響も
DeNA2連戦で計26安打を放ち、打線が上向いてきた阪神。4日のゲームでは5回までに5点を奪いながらも延長10回、筒香嘉智外野手(27)にサヨナラ本塁打を許して逆転負けを喫した。5日は3回に大量6点を奪い、その後も攻撃の手を緩めず計12安打9得点。広島が勝利したためゲーム差は縮まらなかったが、直接対決を前にして逆転3位をはっきりと視界にとらえた。
阪神OBで野球解説者の野口寿浩氏(48)は「2.5ゲーム差ならば3連勝で逆転できる差です。阪神にとって広島との3連戦は今シーズンの集大成となるでしょう。調子が良いとか悪いとかは言っていられない状況です。広島にとっても負けられない試合です。絶対に勝つという気持ちが強い方が勝つと思います」と話した。
3日のDeNA戦が雷と降雨のためノーゲームとなり、3連戦が2試合となった。延長戦までもつれ込んだ4日は、先発を含めて総勢6人の投手をマウンドに送り込み、続く5日は4人の投手でしのいだ。2日間で10人の投手を起用したが、藤川球児投手(39)の登板機会はなかった。野口氏は広島戦を控えて藤川を休ませることが出来たことが、チームにとって大きいと指摘する。
「厳しさを味わった」大山の長打力に期待
「広島戦では惜しみなく投手陣を起用してくると思います。当然、藤川投手の出番もあるでしょう。リードしている場面でなくても藤川投手の起用があるかもしれません。3連戦すべてに登板する可能性もありますから、横浜戦で休養が取れたことは大きな意味を持ちます。阪神は2勝1敗で勝ち越してもゲーム差は1つしか縮まりませんから、3連勝で一気に順位を逆転したいところです」(野口氏)
また、野口氏は5日のゲームでスタメンに復帰した大山悠輔内野手(24)について言及。「大山選手の目の色が変わったと感じました。結果を出さなければ試合に使ってもらえないという厳しさを味わったと思いますし、気持ちの切り替えができたように思います。大山選手の長打力に期待したいです」(野口氏)
天王山の初戦は阪神が高橋遥人投手(23)、広島は九里亜蓮投手(28)が先発する。両チームのゲーム差はわずか2.5ゲーム。クライマックスシリーズ(CS)進出をかけた熱い戦いが始まる。