「週刊ポスト」(小学館)の「韓国なんて要らない」特集をめぐり、ポスト誌に批判が寄せられ編集部がお詫び文を出した状況を伝える他メディア記事が相次いでいる。中には、社説で「嫌韓におもねるさもしさ」と断じてポスト誌を直接的に批判した新聞もある。
一方で、批判的な記事を出した新聞社が、ポスト誌発売時の広告で「韓国なんて要らない」特集の見出しをそのまま掲載していたことを指摘し、「よく言うわ」と皮肉る声も出ている。そうしたメディアは、広告の掲載責任についてどう考え、どう対応しているのか。
朝日記事で「朝日広報部コメント」
朝日新聞は2019年9月5日付朝刊(東京14版)のポスト誌問題の検証記事(第2社会面)で、広告掲載の責任に関する自社コメントを掲載した。記事の見出しは「『嫌韓』 議論深めず炎上、謝罪 週刊ポストの特集めぐり懸念の声」「どの表現がなぜいけないか、丁寧に」だ。
記事では、ポスト誌の今回の特集への作家らによる批判の声を伝える一方で、見出しにもあるように「どの表現がなぜいけないか、丁寧に」議論する必要がある、とする文芸評論家の指摘も紹介している。最後段では、
「今回はポストの広告を載せた新聞社の責任を問う声も上がった」
として、朝日新聞社広報部がコメントした内容を載せた。コメント部分は、
「出版物の広告については、表現の自由を最大限尊重しながら審査・掲載しています。今回の週刊ポストの広告表現も編集部の見解ではありますが、差別を助長しかねず、不適切ではないかというご批判がありました。真摯(しんし)に受け止めて、広告のあり方について今後も検討を重ねてまいります」
だった。J-CASTニュースが5日、同広報部に念のため確認したところ、コメント中の「編集部の見解ではありますが~」部分の「編集部」は、「週刊ポスト編集部」のことだという。
また、ウェブ版の4日未明配信の有料会員限定記事「週刊ポスト謝罪、抜け落ちる議論 『断韓』特集に作家は」でも、こうしたコメントを含む内容が報じられた。