日本野球機構(NPB)は2019年9月3日、ドーピング検査で陽性反応を示していた広島のサビエル・バティスタ外野手(27)に対して6カ月間の出場停止処分を科したと発表した。バティスタの出場停止期間は、今オフを含めた6カ月間で来年3月2日までとなる。広島この日、公式HP上でバティスタとの契約に関して未定との見解を示し、このまま契約が解除されなかった場合、来シーズンの開幕戦(2020年3月20日)出場が可能となる。
NPBの発表によると、バティスタは6月7日にドーピング検査の対象選手となり、尿検体が採取された。7月24日に分析機関により、バティスタの尿検体からクロミフェンとその代謝物であるヒドロキシクロミフェンの検出が報告されたという。26日にバティスタと面会した際に、バティスタは意図的な摂取はないと主張。その一方でバティスタは、今回の検査の正当性に異議がないとの意志を示したという。
NPBでは4人の違反選手が解雇処分に
NPBが2007年にドーピング検査を導入してから検査で陽性反応が出たのはバティスタで7人目。そのうち6人が外国人選手で、今年6月にはオリックスのジョーイ・メネセス内野手(27)にドーピング違反が発覚し、メネセスは球団から解雇された。違反者への処分で最も重かったのが1年間の出場停止処分で、メネセスを含め違反が発覚した4人の外国人選手が処分発表後、球団から解雇されている。
前例を照らし合わせて今回の処分を見てみると、6カ月間の出場停止は決して軽くはない。ただ、多くの野球ファンが疑問視するのが、その停止期間だ。今シーズン終盤を棒に振るのは当然としても、この6カ月間には、公式戦のないオフシーズンが含まれている。春季キャンプなど、この間、球団施設を使用出来ないとしても、来シーズンの開幕戦に出場することが可能になる。
NPBとは比較にならないほどドーピング違反者が出るMLBでは、違反者に対して3段階の処分が設定されている。1度目の違反者は80試合、2度目は162試合、3度違反を犯した選手は永久追放となる。MLBは違反者に対する出場停止処分が期間ではなく試合数で定めらており、MLBルールに当てはめると、1度目の違反となるバティスタならば80試合の出場停止となる。MLBならば、シーズンの半分近く出場が出来なくなる。