日本ラグビー界の「至宝」 足首負傷の姫野和樹は、W杯開幕に間に合うのか

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   2019年9月20日に「ラグビーW杯2019日本大会」開幕戦を控える日本代表が9月2日、秩父宮ラグビー場(東京都港区)で行われた合宿を一部、報道陣に公開した。しかし、日本ラグビー界の「至宝」とも呼ばれる姫野和樹選手(25)は左足首負傷のため、別メニュー。開幕まで3週間を切り、ギリギリの調整が続いている。

  • 汗を光らせながら、黙々とグラウンドを回る姫野
    汗を光らせながら、黙々とグラウンドを回る姫野
  • リーチ マイケル主将(左)らは、ショートダッシュなどで調整した
    リーチ マイケル主将(左)らは、ショートダッシュなどで調整した
  • 汗を光らせながら、黙々とグラウンドを回る姫野
  • リーチ マイケル主将(左)らは、ショートダッシュなどで調整した

日本人離れした体格なのに「イケメン&ベビーフェイス」

   姫野選手は、愛知県名古屋市出身。187センチ、112キロと日本人離れした体格を持つ上にLO(ロック)、FL(フランカー)、No.8と多くのポジションをこなせるユーティリティー・プレーヤーである。しかし、その体格に似合わず「イケメン&ベビーフェイス」でも知られ、女性ファンのハートを鷲掴みにする、日本ラグビー界の「至宝」でもある。

   だが8月27日、網走合宿での練習中、ラインアウトの着地時に左足をひねった。左足首捻挫で、自力では立ち上がれず、スタッフ2人の肩を借りながらグラウンドを後にし、練習場を出る際には松葉づえを使用。同日午後に市内の病院で検査を受けるなど、一時、チームに緊張が走ったが、広報担当者は「チームドクターの診断では骨に異常はなく左足首の捻挫。復帰までに約2週間かかる見込み」と説明していた。

   この日の練習でも、左足首にはテープを巻いた状態。全体に合流することなく、スタッフとともにグラウンドをジョギングで周回するなど、患部の具合を確認するにとどまった。代表チーム関係者も多くは語らなかったが、9月6日に行われる南アフリカ戦(埼玉・熊谷ラグビー場)への出場は見送られる方向だ。

高校時代の「腕相撲」で先生の腕をへし折った

   体格やイケメン度はもちろん、姫野選手の恐るべきは、そのパワーだろう。テレビ番組で母校(愛知・春日丘高)を訪問した際には、女子高生2人を両腕にぶら下げて軽々とリフト。また日本テレビの水卜麻美アナウンサーも「すご~い!」と言いながら、剛腕にぶら下がったこともある。上腕の太さは44~45センチ。女性の平均「太ももサイズ」だというから驚きだ。

   さらに、高校時代の休み時間のこと。仲間と「腕相撲をしよう」ということになり、姫野選手も参戦。そこで教師と対決したところ「『バキッ!』ってなって、先生の腕を折ってしまって...。もう、卒業できないかと真剣に思った」というほどの怪力だ。

   約30年、ラグビーに携わっている筆者だが、姫野選手ほどのパワフルな逸材はお目にかかったことがない。大柄な外国人選手に豪快なタックルで刺さり、そのパワーでボールをもぎ取る姿は、ラグビー界の「至宝」と呼ぶにふさわしい。しかし、焦ってほしくはない。まずはケガと向き合い、しっかりと治療し、そして、溜まった鬱憤(うっぷん)を本番で大爆発させてほしい...と切に願う。

(J-CASTニュース編集部 山田大介)

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