マツキヨを待つ「次の戦い」 ココカラとは統合協議入り

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コンビニなどとの競争は激化

   敗れたスギは薬局の本業である調剤の優位性を訴えた。スギは約3000人の薬剤師を雇い、店舗の約8割で調剤薬局を併設しており、患者の自宅に出向く在宅調剤にも力を入れてきた。ドラッグは、マツキヨに代表される若い女性を中心ターゲットとした化粧品など「ビューティー路線」、コスモス薬品(業界3位)やサンドラッグ(4位)に代表されるファミリー層を主ターゲットにした「食品路線」と、調剤に注力するスギなどの路線に大きく三分される。スギは、少子高齢化の進展で、将来性があるのは自分だという自負があった。値引き競争の激しい食品や日用品などに対し、処方箋を受け付ける調剤事業は公定価格だけに安定的に利益を上げられるのが強みだ。

   実は、ココカラも調剤には力を入れてきた。スギにすれば、両社の調剤を合わせれば業界トップになり、強みをより強くして業界をリードするという目論見だったようだ。だが、ココカラの営業利益率は2018年度に3.2%と低迷しており、調剤に注力する以前に、収益改善を優先したとみられる。

   日本チェーンドラッグストア協会の推計では、2018年度のドラッグストア業界の市場規模は、前年度比6.2%増の7兆2744億円で、00年度の約2兆6630億円から、20年弱で2.7倍に拡大している。だが、コンビニなどとの競争は激しさを増し、インバウンドにも陰りがみえる。コンビニ業界が3強に集約されてきたように、ドラッグチェーンも集約が進む可能性が高い。

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