昨年あたりから船を使った空港アクセスが話題になっている。報道によるとJR東日本が都心と羽田空港を結ぶ船便の開設を目指している。
しかし、国内を見渡しても船を用いた空港アクセスは少ない。今回は筆者の経験から船を使った空港アクセスの実態に触れてみたい。
羽田空港と都心部を結ぶ船便
各種報道によると、JR東日本は都心部と羽田空港を結ぶ船便の開設を検討しているという。都心側の船着場は浜松町駅近くの港区・竹芝地区を想定し、日本橋、浅草へも船でアクセスできる。運航開始は早ければ2020年中とのこと。訪日観光客の輸送はもちろん、災害などの緊急時における輸送も見越している。なお2019年8月現在、羽田空港~横浜・お台場間には日曜日限定の定期航路が運航されている。
正直なところ、船と空港アクセスが結びつかない読者も多いだろう。毎日、船でアクセスできる主要国際空港は中部国際空港と関西国際空港だ。中部空港は津(なぎさまち)から上下各15便の高速船が乗り入れている。一方、関西空港は神戸空港から高速船「ベイシャトル」が乗り入れ、本数は上下各16便だ。