DeNAは2019年8月25日、東京ドームで首位・巨人と対戦し、3-0で勝利した。先発・今永昇太投手(25)が巨人打線を6回2安打無失点に抑えて今季12勝目。打線は乙坂智外野手(25)の2本のタイムリーなどで計3得点を挙げた。巨人との3連戦を2勝1敗で勝ち越し、巨人とのゲーム差は6ゲーム。残り24試合、逆転優勝へ向けてラストスパートに入る。
残りの直接対決の結果次第
3人の左投手を擁して臨んだ巨人との3連戦。初戦はGキラーの東克樹投手(23)が8回4安打1失点の好投で巨人打線を寄せ付けず5-1で先勝した。両チーム合計23安打が飛び出す乱打戦となった第2戦目は、延長11回に逆転サヨナラ負け。そして第3戦目、負ければセ・リーグの灯火が消えかねない1戦に、今永がエースの貫禄を見せ、中継ぎ陣が完封リレー。打線は山口俊投手(32)を6回途中でマウンドから引きずり落とした。
横浜OBで野球解説者の野口寿浩氏(48)は、今永の投球に関して「安定感が抜群でした。ストレート、変化球どれをとってもキレがありました。試合を見ていても、野手から信頼されているのが分かりますし、首脳陣、ファンからの信頼も得ている。本人には相当なプレッシャーはあったと思いますが、絶対に負けられない一戦であのピッチングが出来るのは本当に素晴らしい」と高く評価した。
残り24試合、首位・巨人との差は6ゲームで2位につける。3位・広島が0.5ゲーム差でDeNAを追いかける展開で、すでに巨人は優勝へのマジック「20」が点灯している。DeNAは巨人との直接対決をあと6試合残している。今シーズン、巨人との対戦成績は10勝9敗と、勝ち越しており、残りの直接対決の結果次第では、逆転優勝の可能性はある。
「ロペス選手の場面で打線がつながれば...」
「残りの6試合で、今回の3連戦で勝利した東投手と今永投手はおそらく2回ずつ登板すると思われます。東投手は肘の張りがあるとのことで登録を抹消され少し心配ですが、力強い投球を取り戻していますので期待できるでしょう。DeNAの投手陣はコマが揃っていますし、安定感もあります。あとは中継ぎ陣がどうつないでいくか。三嶋投手、国吉投手らの活躍がポイントになると思います。とくに三嶋投手は中継ぎとして覚醒した感がありますので、終盤戦のカギを握っていると思います」(野口氏)
また、打線に関して野口氏は、ここ6試合で3番に入っているホセ・ロペス内野手(35)の状態が気になるという。ロペスは3番に入ってから23打数1安打と、不振に陥っている。好機に打順が回ってくるものの、凡打が続き、なかでもここ最近は三振が目立つようになっている。
「1番に梶谷選手が戻ってきて、2番に筒香選手がいるので、ロペス選手の打席にチャンスが巡ってくることが多くなっています。4番には佐野選手、5番にソト選手という強打者が控えていますので、ロペス選手の場面で打線がつながれば、手が付けられないほどの強力打線になります。ロペス選手は状態が落ちているというよりは、いつものロペス選手ではない感じですので、本来の姿を取り戻せば問題ないと思います。まだ逆転優勝の可能性はあるので、DeNAナインには強い気持ちを持って頑張ってほしいです」(野口氏)