苦境に陥るFB仮想通貨「リブラ」の論点

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懸念強調する毎日・読売、活用求める日経

   毎日(7月21日)は「その中核に位置するFBのザッカーバーグ最高経営責任者は、1人で同社の議決権付き株式の過半を保有する。民主主義を土台とする政府の力が及ばない一個人に、想像もできないほどの権限が握られかねない」、読売(7月18日)も「リブラはネット上を流通する。通貨を発行・管理する国家主権を脅かし、当局の監視が及ばない制御困難な存在になり得る。各国が危機感を抱くのは無理もない。......経済のデジタル化に合わせた実効性ある規制作りは世界共通の課題といえる」、産経は「各国の金融当局が警戒するのも無理はない。......FBは前のめりに動かず、懸念払拭の具体策を明確に示すべきである」「利点とリスクを慎重に見極め、新たなルールの構築に向けて各国と連携して対処しなければならない」と、懸念を強調する。

   これに対し、日経は「安心と便利を両立させる制度づくりを望みたい。既存の銀行も、リブラの登場をサービス向上の好機にしてほしい」、東京も「安全を担保しながらより多くの人々に恩恵が行き渡る高次元の知恵が求められるだろう」と、活用に力点を置く。

   いずれにせよ、リブラをどのように規制すればいいかの議論はこれから本格化する。2020年発効というFBの構想はいくらなんでも難しく、市場関係者の間では「発行が認められるまで3~5年はかかるのではないか」との声が出ているという。

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