韓国で一般的に使われている言葉で、日本語が語源になっているものは多い。「真剣勝負」「猟奇」「食傷」「曖昧」といったものがそうだが、日韓関係が冷え込む中、こういった単語までやり玉にあがり始めた。
YTNテレビが調査会社のリアルメーターに依頼して2019年8月16日に行った世論調査によると、実に85.0%が何らかの形で単語の入れ替えが必要だと考えているとする結果が出た。これを受けて、YTNは調査結果を伝える中で、
「言語習慣は一日では変えることができないので、積極性と継続的な努力が必要とされる」
などと主張している。韓国が軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めたことで、さらにこの動きは加速しそうだ。
日本語表現に厳しい目向ける「386世代」
調査結果によると、「大部分を入れ替えるべき」が43.9%、「問題が明らかな一部だけを入れ替えるべき」が41.1%。「入れ替え派」が85.0%に達する一方で、「ほとんどそのまま使う」は8.9%にとどまった。
ただ、その内容は世代や支持政党によってばらつきがある。
例えば19~39歳では、「大部分派」41.7%に対して「一部派」は41.3%、「ほとんどそのまま派」も11.6%いた。これに対して40~59歳は「大部分派」46.3%、「一部派」42.9%、「ほとんどそのまま派」5.0%だった。60代以上は「大部分派」43.2%「一部派」38.4%、「ほとんどそのまま派」11.1%だった。
若年層が比較的日本語表現に寛容で、いわゆる「386世代」(編注:1990年代に30代(3)で、1980年代(8)に大学生で、1960年代(6)に生まれた世代。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の支持基盤だったことでも知られる)が、日本語に厳しい目を向けていることがうかがえる。