「厳しい対応は抑止力になっていると思います」
前出の関係者は、NPBとMLBの薬物違反に対するスタンスの違いを次のように説明した。
「アメリカでは、薬物違反は起こりうるもので、日本では薬物違反者を絶対、出してはならないという違いがあると思います。ですから日本はアメリカよりも罰則がより厳しいものになっていると思います。厳しい対応は抑止力になっていると思いますし、実際、日本はアメリカとは比較にならないくらい違反者が少ないです」
過去、薬物違反を犯して日本球界を去った4人の外国人選手からは、覚せい剤取締法で規制されるアンフェタミンや、筋肉増強剤などが検出されている。NPBで薬物違反が発覚した選手には出場停止、制裁金などが科され、最長で1年間の出場停止処分が科された例もある。一方、MLBでは2016年2月にメッツのヘンリー・メヒア投手(29)が、3度目の違反でMLB初の永久追放処分を受けた。だがその後、反省の色が見えたとして18年7月に処分が解除され、今年1月にレッドソックスとマイナー契約を結んだ。
終盤戦を迎え、優勝争いをするチームに水を差すような形となったバティスタのドーピング問題。処分については今後の展開しだいとなるが、前出の関係者は「どのような処分が下されるか分かりませんが、処分が科された場合はセカンドチャンスを与えてほしい。罪人のような扱いだけはしてほしくないです」と訴えた。