混雑する「直通列車」は避けるのも手
まずは「混雑する直通列車を避ける」というもの。日に数本ある豊橋・浜松と熱海を直通する列車には、当然乗客が殺到する。乗り換えが増えてもよいから、あえて直通列車を使わないで乗り継いでいく戦略がある。さらにその際に、興津・島田・掛川など中間の駅始発で長距離を走る列車をチェックして選べば、空いている確率が高い。
また、より快適な移動を保証する、乗り得な列車が少ないながらも走っている。朝夕に限って運転される「ホームライナー」である。沼津~静岡、静岡~浜松、沼津~浜松間で運転される本来は通勤・通学客のための列車だが、18きっぷでも乗車整理券320円を払うだけで必ず座って移動でき、しかも一部の駅にしか停まらず、特急型の373系電車を使用するので車内空間も快適とマニア注目の列車だ。とりわけ最も長い距離を走る、沼津18時31分発「ホームライナー浜松3号」(平日・土休日とも運行)は浜松まで走り、さらに浜松から普通列車となって豊橋まで向かうため、乗り得ずくめの列車となっている。これらの列車を見つけてプランを練るために、乗り換えアプリに頼らずあえて紙の時刻表にこだわる乗り鉄もいる。
他にも、「1駅間のみ運賃と特急料金を払い新幹線に乗る」「トイレがついている列車の運用を調べる」「ターミナルで途中下車し、ご当地グルメを味わって一息つく」といった工夫がマニアの間で共有されている。このような知恵を凝らすのも、18きっぷ愛好家にとっては格安旅行の楽しみの一つだろう。
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)