ガードが甘く、耐久性は未知数...
敵地においてもいかんなく実力を発揮するタフ王者だが、ガードが甘く、試合中まともに被弾するシーンがみられる。元来、ライトフライ級の選手で、スーパーフライ級を飛ばしてバンタム級に上げてきただけに耐久性は未知数だ。ただ、井上の正確無比かつ強力なパンチが直撃すれば、おそらく立ってはいられないだろう。
今後、井上が王座統一路線で行くならば、当然、WBO王座は標的となる。WBCは実弟・拓真(23)=大橋=が暫定王者に君臨し、年内にも正規王者との統一戦が開催される見込みで、拓真が勝利すれば残る王座はWBOのみとなる。WBCの王座統一戦の結果次第で展開は変わってくるが、近い将来、WBO王者との統一戦が実現する可能性は低くはないだろう。
カシメロが「モンスター」に挑戦するには、まず暫定王座を防衛し、その次にテテの当座統一戦に勝利することが絶対条件となる。テテもまた井上との対戦を熱望しており、WBOの王座統一戦はいわば井上への挑戦権をかけた戦いになる。当の井上は11月7日にドネアとのWBSS決勝戦を控えており、その戦いぶりに注目が集まっている。