死去した瀧本哲史さんは、なぜ「ディベート」の大切さを説き続けたか

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議論のテーマが参加者の進路選択に影響

「教育イベントの成果は、そのイベントに参加した若者の人生、進路、価値観にどのようなインパクトを与えたかで評価されるだろう」(2011年・ディベート甲子園プログラム)

というのが瀧本さんの持論だ。実際、ディベート甲子園での経験が参加者の進路選択に影響するケースは多い。例えば「安楽死合法化」論題を機に医療問題に関心を持って医師になった人、「遺伝子組み換え食品」論題でバイオテクノロジーに興味を持って製薬会社に就職する人、「原発廃止」論題を機に電力会社に就職する人などだ。議論を通じて意思決定をするというディベートの発想自体に興味を持ち、法曹の道に進む人も多い。

   ここ数年は瀧本さんがディベート甲子園の会場に姿を見せることは減っていたが、ツイッターでは繰り返し言及。19年7月15日にも、

「気力、体力の有り余ってるときに、いくらでも打ち込めるチーム競技をやるのは、とても良い投資で、ディベートは勝敗がどうであれ、有力なオプションだと思います。アラムナイ(※編注:OB・OG)の活躍がそれを証明している」

と書き込んでいた。最後の更新は8月8日。ディベート甲子園に出場する選手を応援したり、見学を勧めたりする書き込みのリツイート(拡散)だ。19年の大会が開幕する2日前のことだ。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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