戦後74年、新聞が報じた「8月15日」 各社紙面を見比べる

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   74回目の終戦の日となった2019年8月15日。第2次世界大戦を直接知る世代が高齢化し、当時を語る体験者も少なくなっている。

   体験者や語り部が減少している中、新聞各社は今年の紙面で「戦争の記憶」をどう伝えているだろうか。8月15日付朝刊の全国紙主要面を比べた。

  • 今年も全国戦没者追悼式が行われた(2019年8月15日撮影)
    今年も全国戦没者追悼式が行われた(2019年8月15日撮影)
  • 今年も全国戦没者追悼式が行われた(2019年8月15日撮影)

読売→シベリア抑留者、朝日・産経→父からの手紙

   読売新聞(東京14版)は、体験者の話を伝えた。社会面(31面)で、シベリア抑留を体験した94歳の語り部を紹介。旧満州からシベリアに送られる途中、脱走を試みて日本人が射殺された出来事や、抑留中に狭い坑道で毎日石炭を掘っていたこと、米が数粒しかないおかゆが食事だったことなどを伝えていた。加えて、94歳の元特攻隊員についても、出撃がないまま終戦を迎えた体験を振り返った。ほかにも、いわゆる「戦後生まれ」の世代が、語り部を引き継ぐ取り組みも始まっていることに触れた。

   戦死した父から届いた手紙や、その子にスポットを当てた記事もあった。朝日新聞(東京14版)は社会面(27面)で、戦地のビルマから届いた戦死した父のはがきや、はがきを受け取った子(現在79歳)の言葉を紹介。はがきで父は何度も妻子を気遣っていたが、子がすべてのはがきに目を通したのは、今から12年前だったという。

   産経新聞(東京13版)は社会面(21面)で、ロサンゼルス五輪銀メダリストがしたためた硫黄島からの手紙の内容や、彼の長男の話を伝えた。3面(総合面)では、北マリアナ諸島テニアン島であった戦没者の遺骨調査や、収集に参加した84歳の人物などに触れた。

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