日韓関係が冷え込む中で、日韓を結ぶ航空路線にも路線の休止・機材の差し替えが発生し、訪日客の減少も報じられている。
日韓間での航空需要の減少は航空券の値下がりを招き、条件によっては国内旅行の交通機関より安いという事態になっている。
前年比3分の1以下の航空券も
航空券価格比較サイト「トラベルコ」を運営する株式会社オープンドアによれば、19年夏の日本国内主要都市(東京・大阪・名古屋・福岡)とソウルを結ぶ直行便の価格は、全体的に18年より安い傾向にあるという。
トラベルコが調査した18年7月31日時点と、19年8月13日時点での同条件(各年とも8月31日日本発、9月1日日本着)の航空券価格を比較すると、東京―ソウルの最安値の価格水準は18年が2万3000円台に対し、19年は1万3000円台。大阪―ソウルでは18年が1万5000円台であるのに対し、19年は9000円台にまで下がっている。条件によっては前年比3分の1以下の価格となる路線もあるそうだ。
本来8月は夏休みで航空券も高騰するシーズンだが、この値下がりように、
「国内旅行より韓国旅行の方が安い」
「1ヶ月前以上前に予約した時より同じ便が安いw座席もスッカスカ」
「大阪から東京に行くのも、ソウルを経由した方が夜行バスよりも安いやん笑」
といった声も出ている。取材に応じたオープンドアの担当者は、
「日本-韓国間の路線の運休や機材変更が相次いで発表されておりますので、需要と座席供給量バランスが今後も大きく変動することが予想されます。特にLCCは残席数により航空券価格が大きく変わるため、このことにより、航空券価格は流動的な状況が続く可能性が考えられます」
とコメントしている。日韓間の航空需要の低下が続けば、さらに常識外れの低価格が現れる可能性もある。