ネット番組「真相深入り! 虎ノ門ニュース」をめぐり韓国内で批判を集めているDHCテレビ(東京都港区)は2019年8月14日、「番組内のニュース解説の日韓関係に関する言説は、事実にもとづいたものや正当な批評であり、すべて自由な言論の範囲内」との見解を示した。
韓国メディアは、同社が「嫌韓」的な番組を放送していると報じ、不買運動に発展するなど波紋を広げている。
DHC韓国法人は謝罪
「真相深入り! 虎ノ門ニュース」は、化粧・健康食品会社「DHC」子会社のDHCテレビが制作する。
同番組をめぐっては、韓国の放送局「JTBC」が8月10日から連日にわたって取り上げ、出演者が韓国を見下したり歴史を歪めたりする発言をしていると非難している。
JTBCの報道を受け、韓国・誠信女子大学の徐敬徳(ソ・ギョンドク)教授がSNSでハッシュタグキャンペーン「#さよならDHC」を開始したり、ドラッグストアがDHC製品の取り扱いを中止したりするなど、大きな騒動となっている。
DHC韓国法人は謝罪に追い込まれ、発表した声明では「韓国人を軽視する放送は中止するよう要請する」と明かした。
どこが嫌韓的か「具体的に指摘して」
DHCテレビも14日、公式サイトで声明を発表。
放送事業の意義について「平和な民主主義国・日本における、いっそう自由な言論空間を具現すべく、従来のメディア等が『タブー』としてきた事柄含め、多角的にニュースを論じることを旨としております。当然のこととしまして、世界中の政治・経済、宗教など多岐にわたるトピックを扱う際、番組と出演者が、独自の見識、視点から、時折厳しく、内外の事象、人物へ批判を加える場面もあります」と説明した上で、韓国メディアからの批判には、
「番組内のニュース解説の日韓関係に関する言説は、事実にもとづいたものや正当な批評であり、すべて自由な言論の範囲内と考えております。韓国のメディア社におかれましては、弊社番組内容のどこがどう『嫌韓的』か、どこがどう『歴史を歪曲』しているのかを、印象論ではなく、事実を示し具体的に指摘いただけましたら幸いです」
と反発。不買運動については、
「韓国DHCが提供する商品やサービス、現地スタッフと、DHCテレビの番組内容とは直接何ら関係はありません。そうした常識を超えて、不買運動が展開されることは、『言論封殺』ではないかという恐れを禁じ得ません」
と主張する。
番組は今後も継続する意向で、「あらゆる圧力に屈することなく、自由な言論の空間をつくり守って参りたく存じます」としている。