「死ぬか出るか」 入管ハンストの男性2人、会見で語った心境

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「苦しめて自ら帰国するようにしている可能性もある政策は恐ろしい」

   入管の収容所などをめぐっては、被収容者の長期収容が問題視されている。長年、入管関係に携わってきた大橋毅弁護士は「東日本入国管理センターでは、3年を超えている人たちは珍しくない状態で、かつて経験したことのないような異常な事態。それだけの長期間、不適切な扱いを受け続けることは、本人たちにとって大変尊厳を傷つけられる経験になっております。大変、絶望的な気持ちになる。その上2年3年捕まって、いつ出られるかわからない」と指摘する。

   被収容者の間で、ハンガーストライキの動きが増えていることにも言及。「従来、1年たっても仮放免されない状況の中でも、収容をなるべく短くしてくれということと、処遇を改善してくれということでハンガーストライキが起きたことは何回かあり、処遇に関しての話し合いで改善や収束はあった」としつつも、「今回(起きているハンガーストライキの状況)は死の危険を顧みない。大変悲惨に思っています」と語った。大橋弁護士は「私たち弁護士や支援者の皆さんも決してハンガーストライキを勧めたりはしていないし、体が心配なのでやめてほしいと言っている人の方がおそらく多いと思うが、今回の悲壮な状況に対しては、気持ちはよくわかると言わざるを得ない」と複雑な心境を明らかにした。

   今年6月、長崎県の大村入国管理センターに収容されていたナイジェリア男性が死亡。男性はハンガーストライキを行っていたという。東日本入国管理センターをめぐっては、ハンガーストライキをして仮放免された人たちを2週間で再収容した対応に批判が集まった。大橋弁護士は、「苦しめて自ら帰国するようにしている可能性もある政策は恐ろしい」と警鐘を鳴らしていた。

(J-CASTニュース編集部 田中美知生)

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