「死ぬか出るか」 入管ハンストの男性2人、会見で語った心境

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薬めぐって口論、「手首ひねられた」

   トルコ国籍でクルド人のデニズさん(40)も会見に同席していた。2007年に来日後、08年に日本人女性と出会い、11年に結婚。在留資格を持っておらず、16年5月15日から東京入国管理局収容場に収容され、17年2月2日に東日本入国管理センターに移された。難民認定申請は数回繰り返している。収容中には自殺未遂を4回した。

   2019年1月18日、収容所内で、長期収容で蓄積されたストレスのため、担当職員に向精神薬を渡してほしいと要請。職員は、デニズさんが1カ月半前に服用を中断した薬が残っているとして、薬を渡さなかった。薬をめぐって職員と口論になり、10~15人の職員に部屋へ入られた。そして、職員から手首をひねられたという。右手の親指でこめかみやあごの下を突き上げられたり、手錠がかけられた両腕を上に締め上げられたりした。デニズさんはハンガーストライキで、体重が74キロから63キロにまで減った。

職員から暴行を受けたと訴えるデニズさん
職員から暴行を受けたと訴えるデニズさん(2019年8月13日編集部撮影)

   デニズさんは、ハンガーストライキをした理由について、「死ぬか出るか。裏でやるしかない」と語っていた。8月2日に仮放免されたが、「全然、怖くて寝られない。奥さんも私のこの状態を見たら楽しくない。ごはんも食べられない」と窮状を語った。16日に東京入管側に出頭を命じられている。

   デニズさんは収容所で、職員から暴行を受けたにもかかわらず、同センターの所長が必要な救済をしなかったなどとして、国を相手にした国家賠償請求訴訟を8月10日、東京地裁に起こした。

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