都内にも「過疎地」が... 日本からガソリンスタンドが減り続ける理由

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後継者不在も廃業の要因に

   全国石油協会によると、2018年6月末現在でGSを経営する全国9000社を無作為抽出して調べたところ、営業利益で赤字の企業は全体の38.5%を占めた。回答企業の97.5%が中小企業で、資本金1000万円以下で従業員数50人以下の比率は6.4%を占めた。

   今後のGSの経営方針については、回答企業の7割が「継続する」と答えたが、「廃業を考えている」が11.8%、「規模縮小を考えている」も4.0%あった。廃業検討の理由は「後継者の不在」が41.0%で最多。「施設の老朽化」が37.4%、「販売量の減少」が31.5%で続いた。

   帝国データバンクは「今後は人件費の高騰も重なり、GSの経営環境が一層厳しくなることが想定される。GSの動向は過疎地におけるインフラ機能の観点からも重要で、今後も注視していく必要がある」と話している。

   確かに、首都圏など都心の幹線沿いでは不便を感じないGSだが、ひとたび地方の「人里離れた温泉」などにドライブに出かけると、GS探しに苦労するようになった。資源エネルギー庁などからなる「SS(サービスステーション=ガソリンスタンド)過疎地対策協議会」は、GSが3カ所以下の自治体を「過疎地」と位置付けるが、1カ所しかない自治体は全国に79町村、2カ所しかない自治体は103市町村もある(2018年3月末時点、資源エネルギー庁調べ)。

   首都圏でも東京都清瀬市はGS2カ所の「過疎地」となっており、今後、社会インフラとしても、GSの在り方が議論になりそうだ。

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