あくまで「適切に判断」とする理由は
証拠隠滅行為で、警部補は、女性の家族に警察官だと示唆するなどしたことはなかったのか。この点について、香川県警の監察課は8月9日、J-CASTニュースの取材にこう答えた。
「そういったことは、聞いていません。警察官として圧力をかけたわけではなく、あくまでも親族としての私的な行為だったと考えています」
女性が報道発表を望まなかったのかといった点については、こう説明する。
「女性の意思を確認したわけではなく、公にすれば女性が特定されて精神的な被害を受ける恐れもあると考えて、こちらの判断で発表しませんでした」
今回、マスコミ報道が出たのは、うち1社から警察官の懲戒処分について情報公開請求があり、警部補のケースを含めて公開したからだと明かした。
「プライバシーに配慮し、個人情報を伏せて女性が特定されない情報を出しました。親族の事件の証拠品を隠した、被害申告をあきらめさせたといった範囲であり、それ以上は、マスコミの独自取材によるものです。この内容なら、処分当時も出せましたが、私的な行為は停職以上という指針を考えて発表しませんでした。しかし、処分を隠したわけではありません」
処分が甘いとの指摘については、「過去の先例や事案の内容を見て、適切に判断したと考えています」としている。
警部補の息子の事件については、未成年であることや被害者のプライバシーなどを考えて、担当部署が発表していないのではないかという。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)