文氏の「平和経済」は韓国内でも波紋
韓国側の過敏な反応には、大きく二つの背景があるとみられる。ひとつが、文氏の「平和経済」発言に対する批判だ。朝鮮日報は8月7日の社説で、発言は「国民を驚愕させた」として、「北朝鮮に対するこだわりは、病的レベルだと言わざるを得ない」とまで表現している。
もうひとつが、連邦制に対する反発だ。18年12月に開城で行われた南北鉄道連結工事の着工式では、北朝鮮高官による「統一熱望」という発言が「統一連邦」という単語に取り違えられて報道されるというハプニングがあった。この「統一連邦」発言は、
「韓米共助を破って、北朝鮮主導の連邦制赤化統一をしようという話」
「北朝鮮内部の行事ではなく、南北が一緒にいて世界中の関心が集まっている場所で連邦制に言及したのは異例」
だという専門家の解説付きで報じられた。そういった中での産経のコラムの指摘が韓国側を刺激した可能性もありそうだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)