「無調整の豆乳とアボカドの種を混ぜて、放置するだけでヨーグルトができる」という噂が、2018年8月上旬現在、SNSで拡散している。以前からこの製法自体は存在していたようで、ツイッターやインスタグラムでの投稿に限らず、ネット上には製法を、写真を交えて解説しているサイトまでできている。
しかし「ただ腐敗しているだけでは」「夏場は危険」と疑問を呈する意見も飛び交っており、健康被害を懸念する声もあった。専門家の見解は――。
凝固した豆乳は「劣化が進んでいる状態」
ネット上で共有されている、「豆乳ヨーグルト」を作る方法は、アボカドの種と豆乳を混ぜて常温で放置するというもの。アボカドの代わりに玄米や桃の種を使うパターンもあった。
しかし、そもそも常温放置で凝固した豆乳は、食用に適するのだろうか。大豆食品メーカーのキッコーマンでは、自社サイトで「豆乳が開封後数日で凝固しました。なぜですか?」という質問に対し、
「空気中には目に見えない雑菌がたくさん存在します。豆乳を開封後、それら雑菌が豆乳に影響して凝固することがあります。凝固が始まった豆乳は劣化が進んでいる状態ですので、飲用を中止してください」
としている。またJ-CASTニュースが8月8日に厚生労働省食品安全委員会に、アボカドと豆乳による常温でのヨーグルトづくりについて取材を行ったところ、健康上の影響について回答はなかったものの、
「豆乳は摂氏10度以下での保存が前提で、常温で放置することは勧められません」
とのことだった。