2019年8月6日に放送された「雑居ビルの奥のおく」(NHK総合)に出演したPerfumeの大本彩乃さん(のっち=30)の活躍ぶりが視聴者の間で話題だ。
同番組は世の中に存在する「雑居ビル」について、そのディープな魅力に迫るべく実際に雑居ビルを訪問。入居する店舗を訪ねてその店の特色に触れつつ、その店とビルの歴史を紐解くバラエティ番組だ。
ケンドーコバヤシさんらと共演
この日、番組に出演したのはのっちさんのほか、お笑い芸人のケンドーコバヤシさん(47)と作家の羽田圭介さん(33)で、訪問先は東京・神田。「日本でも有数の雑居ビル密集地」とのナレーションが流れる中で神田の街を練り歩く3人だったが、しばらくすると、のっちさんがとある古びたビルの前に佇む大きな「獣」の存在に気付いた。
なお、のっちさんといえばこれまでに、「NHK紅白歌合戦」(NHK総合)や「MUSIC JAPAN」(NHK総合=放送終了)に出演するなどNHKのテレビに多数出演しているが、今回の出演についてはネットメディアの「ナタリー」が、テレビへの単独出演そのものが初と報じたほか、ツイッター上でも「のっち初ソロテレビよ!」というツイートがなされるなど、メディア、ファン共に注目する出演となった。
「機械的な匂いがする!」
ビルの入り口にいたのは、人間の背丈はあろうかという体長の「パンダ」。「メチャクチャリアルだ!」などとその精巧さに驚く3人だったが、その「パンダ」に促されるままその雑居ビルのエレベーターに乗り込んだ。
雑居ビルのエレベーターとあって、3人と1匹が乗っただけで中は寿司詰め状態に。パンダに密着しそうになったのっちさんに対し、ケンドーコバヤシさんが「匂いはどう? 匂いは?」と尋ねると、のっちさんは「機械的な匂いがする!」と率直すぎる回答。まだ「パンダ」が本物であるという体が完全には崩れていない中での「のっち節」に、ケンドーコバヤシと羽田さんが爆笑したのはもちろん、スタッフからも笑い声が漏れた。
エレベーターで5階に到着すると、そこには何と、撮影に使う着ぐるみなどを作る会社があった。当該フロアでは、「社長の岡部です」と名乗る男性から「パンダ」が自社の製品であるとの種明かしがされたほか、「以前はウルトラマンの会社の副社長だったんです」と、社長のバックグラウンドが明かされるなどした。
また、会社の従業員がラジコン操作でパンダの表情を細やかに披露するなど、その精巧さに驚くケンドーコバヤシさんと羽田さんだったが、そんな中、のっちさんはパンダの着ぐるみとセットとなっている笹を手でつかみ、「笹食え!」と着ぐるみに押し付けるなど、終始ご満悦な様子だった。
「波」に乗るのっち
また、番組終盤にものっちさんが活躍する姿がみられた。先程とは別の、やはり古びたビルの中に入っていく3人が目にしたのは、地下のだだっ広いスペースでサーフィンのボードの上でうつぶせになっている2人の男性。さらに、その2人に言葉をかける男性もおり、怪しい雰囲気がこれでもかと立ち込めるフロアとなっていた。たまらず、ケンドーコバヤシさんが「これ、何やってるんですか?」と尋ねると、「サーフィンの練習ですよ」という答えが返ってきた。
実はこのフロア、日本人プロサーファーの草分けと名高い「ドジ井坂」さんが運営するサーフィン教室。都心で働くサラリーマンを対象に、仕事帰りにサーフィンの練習ができるようにすべく、神田に開かれた「陸(おか)サーフィン教室」なのだという。教室には波に乗ったサーフィンの揺れを再現するため、上部がゆるやかなアーチ状になった段ボール大の台があり、受講者はこの台にボードを乗せ、揺れるボードの上で体の動かし方を学ぶのだ。
ケンドーコバヤシさんの「ちょっと、のっち体験してみますか?」との言葉に誘われるままボードに乗ったのっちさん。早速、ドジ井坂さんの指導を受けるや、不安定なボードにのっているにもかかわらず、サッと立ち上がり、「テイクオフ」をあっという間にやってのけた。それを見た同じ要領で羽田さんがチャレンジすると、グラグラと揺れながらのテイクオフに。のっちさんの上手さが際立つ結果となった。
サーフィン教室が終わると番組は終了したが、のっちさんの一連の活躍をみたPerfumeファンからは、番組終了後から喜びの声が続々と上がる事態に。「NHKのサブカル系番組にこれから呼ばれるかもね」と、のっちさんのバラエティ番組への適性を喜ぶ声が続々と上がったほか、「雑居ビルの奥のおく~すごく良かったです! 続編が見たい!」と、続編を希望する声も上がっている。
適度なブッ飛び具合がはまった!?
これら、Perfumeファンを喜ばせたのっちさんの一連の行動だったが、これまでに出演したテレビ番組で、「休日は売り出し中の不動産を見に行って、そこに住むという妄想をして楽しむ」などの「不思議発言」でスタジオを大爆笑に陥れるなど、のっちさんのバラエティへの適性が垣間見られる瞬間が、これまでのテレビ出演の際には何度かあった。また、ネット上を見渡してみると、「見た目は一番まともに見えるのっちが一番ブッ飛んでいる」と指摘するファンも多く、ファンの間でも薄々ではあるが、のっちさんのバラエティ力の高さを認識している人は多いようだ。
ミュージシャンとは別の側面を見せつけたのっちさんには、今後、新たなる活躍の場が待っているかもしれない。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)