「異常気象で急に暑くなったので、涼しいところに来た」
ある東京都内のネズミ駆除業者は8月7日、現状について取材にこう明かした。
「渋谷ばかりでなく、都内の繁華街はどこも一緒ですよ。クマネズミかドブネズミが多く、だいぶ前から発生していますね。古いビルだと、ネズミが地下から配管の周りを通って上がってきますので、そんなに簡単には防げないと思いますよ」
コンビニの店内にもネズミが出てきたことには、こう指摘する。
「このところの異常気象で急に暑くなったので、涼しいところに来たのでしょう。逆に、冬は暖かい天井裏にネズミがいますね。食品棚の裏などをこまめに清掃したり、侵入口を金網で塞いだりするなど、棲みやすい環境をどうにかしないと、ネズミが発生する元になってしまいますね」
渋谷区保健所の生活衛生課は7日、ファミマのこの店からは、6月ごろにもネズミの相談を受けており、食品の置き場所を工夫したり、侵入口を防いだりするよう指導したと取材に説明した。店でも対応していたと聞いているというが、繁殖力が強いネズミが棲みつくと駆除が難しいといい、今回は、さらに徹底するように指導したいとしている。
ファミマ店舗がある地域の商店街振興組合の理事長は、「都内ではどこでもネズミの出没は多く、渋谷が特に多いわけではない。今回のことはニュースで知ったばかりで、対策を考えるのはこれからになると思います」と取材に答えた。
店が近くにある渋谷センター商店街振興組合の小野寿幸理事長は、「渋谷駅の周辺で再開発の大きな工事が行われているので、ネズミが分散して出没しているのではないか。対策については、行政の主導を受けて、個々の店が業者に依頼して駆除していると聞いています」と話している。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)