津田大介氏は「表現の不自由展」で何を目指したのか 開幕前に語っていた「企画意図」

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「昭和天皇」モチーフの展示を示唆

   東氏は「やっぱり天皇が燃えたりしているんですか?」とおもむろに聞いた。津田氏は苦笑いし明確な回答をためらった。東氏が「天皇制にはどんなお考えですか?」と再度聞くと、津田氏は

「『天皇』というのがひとつタブーになって撤去される事例があって、それは広く知られているので、それはこの展覧会でもモチーフになる可能性はあります」

と答えている。

   さらに「こんな令和(改元)でめでたい時に?」と尋ねられると、「令和の今だからこそ、違った意味を感じ取れると思うんですよね」とする津田氏。東氏が「人々は新しい元号ですごく前向きになっている時に税金でそういう...」と言うと、津田氏は

「でも2代前じゃん。2代前になると、人々の記憶も、2代前だし、『なんか歴史上の人物かな』みたいな、そういう捉え方もできるかもしれない、とかね」

と話した。「2代前」、つまり昭和天皇をモチーフにした作品の展示を既に仄めかしていたことになる。

   津田氏は、自身が愛知で同企画展を開く意味として、「『表現の不自由展』は(美術家の故・)赤瀬川原平が(同名の展覧会を過去に)やっていた。愛知出身の作家で、愛知の美術館にたくさん作品が所蔵されている。赤瀬川原平にもつなげられるし、面白くなるんじゃないかと思うし、僕がコミットできる企画でもあるので、僕の肝いりの企画としてやりたいと思う」と語り、

「何度もここに人が足を(運んで)、フリーパスを買って見てもらえるような濃い空間にしたいと思っている」

とこだわりを見せている。

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