ペナントレースで4位につける阪神が、3位・広島との直接対決を1勝2敗で負け越した。初戦(2019年8月2日・マツダスタジアム)、広島のエース大瀬良大地投手(28)に完封負けを喫した阪神は、2戦目のマウンドを西勇輝投手(28)に託して4-1で勝利。1勝1敗のタイで迎えた3戦目はベテラン左腕・岩田稔投手(35)が2回7失点(自責5)の大炎上で5-10の大敗を喫した。直接対決で痛い負け越しで広島とのゲーム差は4.5に広がった。
勝ち越しをかけた3戦目は、阪神が抱える課題を突きつけられた形となった。初回、守備の乱れから大量5点を失った。1死1、2塁の場面で遊撃手の糸原健斗(26)がイレギュラーしたショートゴロに対応できず先制点を許し、これを契機に流れが一気に広島へ。先発・岩田は後続を打ち取ることが出来ず、アレハンドロ・メヒア内野手(26)の3ランなどで計5点を失った。
12球団ワーストの86失策 最少中日の2倍以上...
悪い流れは2回の守備でも続いた。1死後、ヤンハービス・ソラーテ内野手(32)が2ゴロを処理した後、1塁へ悪送球。この失策をきっかけとし、岩田が広島打線につかまり2点を失った。開幕から繰り返されてきた守備の乱れによる失点で、2回までに7点を失い、早くも序盤で試合が壊れてしまった。
今シーズン、阪神の失策は12球団ワーストの「86」。セ・リーグ最少の中日の32失策の倍以上で、5番目に多いヤクルトの71失策と比べても15上回っている。チーム防御率3.53は3.42の広島に次いで少ない数字だが、420失点はヤクルトの514失点に次ぐ悪い数字。防御率に比べて失点が多いというのは、失策の多さの証明でもあり、今シーズンの大きな課題となっている。
阪神OBで野球解説者の野口寿浩氏(48)は、4日の広島戦に関して「岩田投手はコントロールを気にし過ぎていると感じました。腕が振れていなかったので、コースがつい甘くなってしまっていた。前回の登板で序盤に崩れたので、今回は慎重になりすぎたと思います。変化球に対して真っすぐの割合も少なかったように感じました。速い球を投げられる投手ですのでもう少し速い球を使っても良かったのではと思います」と指摘した。