「あれからもう5年。まだ5年。風化させちゃいけないと思ってます」――2019年8月3日、神妙にツイッターでつぶやいたのは、お笑いコンビ「ジョイマン」の高木晋哉さんだ。
5年前にいったい何が? ツイートに添えられていたのは、2014年8月3日に投稿された別のつぶやきだ。
5年後の「8月3日」も仕事...「お客さんいますように」
「町田モディ7階にてサイン会やってます」
写真に写るのは、商業施設の一角に設けられた「サイン会会場」で、所在なさげに座っているジョイマンの2人の姿である。2人の前に客はいない。そう、当時話題になった「サイン会0人事件」である。
のちに2人がテレビ出演やインタビューなどで語ったところによれば、このサイン会は営業先でイベンターから持ち込まれたものだったという。本人たちも自身の集客力に自信がなかったのだが、「整理券は50枚さばけた」という言葉を信じてサイン会に臨む。ところが、整理券を受け取ったはずの客は誰一人現れず、結局参加者「0人」に終わってしまった。
上記の写真をツイッターに投稿したところ、その哀愁漂う姿がネットで話題に。「一発屋」扱いされてきたジョイマンだが、これをきっかけに番組出演も増えるなど、近年の「再評価」へのターニングポイントともなった。
その「記念すべき」日からまる5年となる2019年の8月3日には、山口県周南市の夏祭りでのステージという仕事が入ったという。相方の池谷和志さんはツイッターで、
「2014年の8月3日にサイン会して、お客さん0人。あれから、五年。令和元年8月3日はお客さんいますように」
と祈願していた。