原田、辰吉、山中... 「黄金のバンタム」日本人王者たちと、井上尚弥を比べれば

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「モンスター」が最終的に行き着くところは...

   「黄金のバンタム」の第一人者である原田氏、そして絶大なる人気を誇った辰吉氏。バンタム級の長期政権を築いた長谷川氏と山中氏。いずれも日本が世界に誇るバンタム級の名王者だが、井上は歴代の王者と比較しても異次元の世界にいると言わざるを得ないだろう。プロキャリア18戦のうち14戦が世界戦で、いまだ負けなしの16KOを記録している。スーパーフライ級では7度、王座を防衛し、バンタム級ではWBA、IBFの王座を統一した。

   世界的な注目度は、かつての原田氏に引けを取らない。米国の老舗ボクシング誌で「ボクシングの聖書」と称される「リング誌」において、今年の2月号で日本人として初めて単独で表紙を飾り、9月号では2度目の表紙に採用された。米国、欧州メディアによるパウンド・フォー・パウンド(PFP)では常に上位に名を連ね、世界トップのプロモーターが争奪戦を繰り広げる。主戦場は日本から本場・米国に移行しつつあり、いまや世界の「イノウエ」となっている。

   ジョフレが「黄金のバンタム」であったように、井上は世界を震撼させる「モンスター」である。実績と試合のインパクト、そして新たなボクシングのファン層を開拓した井上。11月のドネア戦で勝利すれば、その後はWBC、WBOとそれぞれ王座を統一していくことだろう。日本が誇る「モンスター」は今もなお進化し続けている。

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