出資者募集→1か月で3000万円! 声優・平山笑美の音楽活動を支える「ファンの熱気」

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運命的に広がった応援の輪

   目標を大幅に上回った出資額で、アルバムやライブのボリュームも期待が高まるものになっている様子だ。

   ――これほど出資が集まったということは、アルバムも特典などが付けられるようになったのでしょうか。

渡邊:まず4曲あれば最低限ライブができると考え、4曲制作を下限としました。そして平山さんだから出資額1000万円はいくかな? とみていたので、10曲制作を決めていたのですが、さらに2曲を追加できました。そこでMONACAさんらの参加もいただけるようになりましたね。
さらにハイレゾ音源のアルバム収録も決定したので、より平山さんの声をいろいろな角度から聴いていただけます。実は出資額が増えたからといって余裕ができたわけではなく、ライブもできて黒字かな、というところなのですが、このアルバムとライブが成功すれば、平山さんはそれを実績としてさらに飛躍して、次の仕事に進んで行けます。そこまでを見据えて僕らも平山さんの次の飛躍になれば、という一心でやっています。

   ――楽曲が増えて、ライブの期待も高まりますね。

渡邊:まだ秘密ですが、ライブではさらに喜んでもらうための仕掛けを用意しています。同じチケット代でも4曲から12曲と、皆さんの支援のおかげでより多くのリターンを届けることができていますが、アルバムを聴けばさらに期待値が高まるものになっています。

   順風満帆のプロジェクトだが、そこにはタイミングもあった。平山さんがこれからのアーティスト人生を考えていた時にアイデアが浮かんだからだった。

   ――このプロジェクトが具体化したのはちょうどフリーランスになられた頃ですね。

平山:高校を卒業してすぐ専門学校に入り、プロダクションに所属して、という声優としてはスタンダードなキャリアを歩んできたのかなと思いますが、まだまだ世の中知らないことも多いので。
変化の激しいエンタメの世界で私もまだこれからダッシュをかけられる時期なので、一旦世の中のいろんなものを見て自分を成長させたい、自分の力でやる機会があってもいいんじゃないかと思ったのがきっかけでした。一回外を見たいなという感覚ですね。
渡邊:平山さんがフリーになられると聞いて、どんなことをするのかなと僕らも興味を持っていたところに彼女の(ライブができるかなという)あの発言があって、それでプロジェクトが進みました。運命的ですね。
平山:本当に運命的で......意図していなかったのに流れでこうなったというか。ファンの方のパワーに支えられていますし、直接応援できるので(応援・出資してくれる方も)楽しんでもらえるかなと。作家さんにファンと、いろんな方がいろんな角度で網目のように支えてくださっているので、もっと輪が広がってすごく面白い形になるんじゃないかなと思います。レーベルで作家さんと一緒に曲作りを深めていくのとは一味違うものになりそうです。
 

   ――今の平山さんにとって、声優として「芝居」と「声」はそれぞれどんな重みがあると思われますか。

平山:私にとってはどちらも声で表現するものなので、イネとトウモロコシのように畑は違うのかもしれないですけど、これからも表現にこだわりながら挑んでいきたいですね。声の出演も楽しいですし、歌での表現も生でお客さんと一体になって楽しめる醍醐味があります。作品に出演して役を背負った私と、今回のような自由な企画で、素で歌って表現と戦っている私の、両方とも応援してくれたらなと思っています。

   異色な道かもしれないが、チャンスを得た平山さんがこれからどんなものを見せてくれるのか? とファンやクリエイターの期待値は高まる一方だ。アーティストを推すファンが、その情熱をより直接的に形にできるプラットフォームを介し、CDやライブとして実を結ぼうとしている。まだ時期は明かせないというワンマンライブも要注目だ。

(聞き手・構成 J-CASTニュース編集部 大宮高史)

(編注:8月5日13時追記)読者の方からのご指摘を受け、記事の一部を加筆・修正いたしました。
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