声優がオリジナルソロアルバムを制作しようとしたところ、想定の13倍もの出資がファンから集まった――。
これは声優・平山笑美さんのアルバム制作に向けたクラウドファンディング(CF)「平山笑美オリジナルソロアルバムCD制作プロジェクト」に起きたことである。エンタメ業界のコミュニティ・プラットフォーム「Fanbeats」上で出資を募ったこのプロジェクトは、開始初日にわずか1時間半で目標額を達成し、サーバーがダウンするほどファンが集まった。1か月強の募集期間を終え、最終的には当初の目標額の1275%越え、3187万5000円が集まり、アルバム制作と、その先のワンマンライブ開催を見据えて着々とプロジェクトが進んでいる。
平山さんは「アイドルマスターミリオンライブ!」北上麗花役などを演じ、複数の作品で主題歌やキャラクターソングを歌唱してきた。もともとファンの間で平山さんの歌への評価は高かったが、ここまで熱を帯びたプロジェクトとなったのは何故だろうか。どのように出資者が集まったのか。J-CASTニュース編集部は2019年7月下旬、平山さんとプロジェクト発起人の渡邊寛太さんに話を聞いた。
思わぬ反響に「びっくり嬉しい」
――改めて、当初の目標額の1275%という額が集まったことに驚かれているのではないでしょうか。
平山:もう、本当にびっくりですね、(最初の目標の)250万円集まるかなとは不安に思っていたんです。最高額出資プランも定員分集まるのかなって感じだったのですが、皆さんがパソコンの前で待ち構えてくださっていたみたいで、こんなに私のソロ曲を楽しみにしている人がいたとは、もうびっくりと嬉しいが一緒になったような、「びっくり嬉しい」という気持ちです。
――最高額の出資プランである先着限定の「P(プロデューサー)セット」(20万円出資)と、「コーラス参加セット」(3万9000円出資)も初日に定員に達したそうですね。
渡邊:アクセスが殺到してしまいページにたどり着けず、出資を断念してしまったファンもいたため、急遽後日枠を追加するほどになりましたが、こちらも2分で枠が埋まってしまいました。
――それほどまでに平山さんの歌を望んでいる方が多いのだと思いますが、声優業と並行して、音楽活動にも重きをおかれているのはなぜでしょうか。
平山:実は私自身、声優になってこんなに歌に関わるようになるとは自分でもびっくりしているくらいで。ただ今の時代、声優をやるにあたってアニメやゲームで歌のお仕事の機会もかなり多いので、だったら歌をきっちり勉強しようかなと思ったのが始まりですね。いろいろなコンテンツを通して歌を知ってもらう機会が増えて、ファンの皆さんも割とライブも好きな方も多くて、お手紙もたくさんいただくようにもなりました。
――具体的にどんな経験が歌やライブへの興味に影響していたのでしょうか。
平山:大きなステージで、お客さんの前で生で歌うライブに出させていただくようになってからですね。特に「アイドルマスターミリオンライブ!」などのコンテンツ関係でそういった経験をする機会が増えました。やはり生歌唱って大変なんです(笑)。生歌だけでなく踊りも一緒にとなると筋肉の使い方も違うので、身体作りからしないといけないなと、深い所まで考えてトレーニングを始めました。それでスキルも上がって、いろんなオファーをいただくようになっていますので、いっそう勉強していかないと、と思っています。
――ファンの方からだけでなく、お友達からもライブに行きたい!と言われたのもきっかけだそうですね。
平山:声優仲間の友達が「笑美ちゃんライブしないの? やるんだったら絶対行くからね」って言ってくれて、当時私は声優プロダクションを離れてフリーランスになったばかりだったんですけど、「一人ぼっちだけど、友達とかにも声かけてお願いして、人を集めたらできるのかな」とSNSでつぶやいたのが始まりですね。
もとより平山さんは、これまでの声優・音楽活動での実績から、歌唱力への評価は高かった。この一言がきっかけで、平山さんを応援する有志が集まって、プロジェクトが本格的に始動する。