企業にできる炎上対策
――女性を描いた広告で、共感を集める方法は
海外の例ですが、ガブリエルシャネルによる2018の年の香水のCMは好例です。蜘蛛の糸のような布に絡めとられた女性が走りだすと、徐々に糸がほどけていき、障害物を払いのけた先に、明るく開けた地平に到達するという映像でした。
抽象度の高い映像ですが、シャネルの香水を身にまとうことで、閉塞した環境から解放感あふれる地平にたどり着けるという前向きなメッセージが感じられる映像の構成だったと思います。
企業は、現代の女性の生き方や価値観に合わせた広告を作るべきですし、もしそれらの課題や理想をきちんとすくいとることができれば、共感を得ることができるでしょう。
そのためには、企業はジェンダーに関して勉強し、正しいリサーチを行う必要があります。女性の生き様が多様化している現在の社会において、価値観は常に変化し続けています。そうした変化に対応した広告を作っていかないと、企業・ブランドイメージはどんどん悪くなってしまいます。企業はそのような現実の変化に追いつくためにも、自社の女性社員に意見を聞くなどして 多様な視点を持つことが重要です。