巨人の弱点?「初物左腕」に賭ける緒方監督 実力未知数も心理的効果は...

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   首位奪回を目指す広島が奇策に出た。

   広島は2019年7月30日から東京ドームで行われる首位・巨人との天王山の初戦にエマイリン・モンティージャ投手(23)を先発のマウンドに送り込む。モンティージャはカープアカデミー出身で7月10日に支配下選手登録されたばかりの「新人」。ペナントレースの行方を大きく左右する天王山の初戦に「新人」を起用する意図は...。

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実力未知数も不気味な150キロ左腕

   首位・巨人とのゲーム差を「5.5」まで縮め、3連勝ならば首位の座がくっきりと見えてくる。後半戦、両チームにとって最初の山場となり、巨人はいまやチームのエースである山口俊投手(32)を初戦に起用。対する広島もエース、クリス・ジョンソン投手(34)を中5日で起用してくると見られたが、緒方孝市監督(50)は大胆な采配で勝負に出た。

   150キロを超えるストレートが武器の左腕は、今シーズンファームで10試合に登板して2勝3敗、2.13の防御率を残している。広島首脳陣の期待を背負っての1軍初先発となるが、その力は未知数だ。実際、モンティージャは巨人の打者で知っているのは、丸佳浩外野手(30)と坂本勇人内野手(30)の2人だけだという。広島にとって大きなカケとなるが、一方の巨人にとってモンティージャは実に不気味な存在でもある。

   巨人はながらく「初物」投手に弱いといわれてきた。「初物」は当然のことながらデータが少なく、巨人だけではなく他の球団も苦しめられる傾向にあるものの、とりわけメディアの扱いが大きい巨人だけに、「初物」に屈した際の報道も大きく、「初物」に弱いというイメージがつきまとう。ことに1987年8月に中日の高卒ルーキー近藤真一にプロ初先発でノーヒットノーランを喫して以来、「初物左腕」に弱いというイメージが定着している。

「緒方監督は心理面で揺さぶりを...」

   在京球団関係者は「どの球団でもデータの少ない初物投手を攻略するのは難しい。データ的に見ても巨人だけだが苦手にしているという事実はありませんが、イメージが先行しているのでしょう。それにしても緒方監督の采配は大胆としか言いようがありませんね。この大事な3連戦の初戦に支配下登録されたばかりの投手の先発起用は思い切った采配です。緒方監督は心理面で揺さぶりをかけてきたのでしょう」と指摘した。

   広島は24日に緒方監督による野間峻祥外野手(26)への鉄拳制裁があった事実を発表した。連勝中のチームになんらかの影響を与えると見られたが、この騒動を受けてもチームの勢いはとどまるところを知らず怒涛の9連勝。ウサギの尾を視界にとらえた指揮官が、「初物左腕」で勝負に出る。

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