一人のつぶやきが、ネットの怒りに火をつける 知っておきたい「ジェンダー炎上」の実情

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女子がギスギス...「ミソジニーなステレオタイプ」

   こうした炎上は、多くの場合SNSなどで個人が声を上げることから始まる。ジェンダー炎上の"発火点"となった女性2人に、ロフト、ドマーニの広告の問題点を聞いた。

   ロフトは1月下旬から、「女の子って楽しい」とのコンセプトで、バレンタインデーに合わせた広告キャンペーンを展開した。

   メインビジュアルには体を寄せ合い仲睦まじい様子の女性5人のイラストが使われたが、コンセプトとは対照的に、ウェブCMでは5人が実は不仲であると示唆するシーンが多数登場する。女性たちの後ろ姿が映し出される場面では、髪や服をひっぱる描写があり、「女子だけって落ち着く~」「FOREVER FRIENDS」と違和感のあるコピーが踊る。

ロフトの当該広告
ロフトの当該広告

   ネット上では賛否含めさまざまな声が寄せられ、ロフトは「ご不快な思いを持たれたお客様も少なくなく、配慮を欠いた結果になった」「ご迷惑をお掛けしたことを謹んでお詫び申し上げます」と公式サイトで謝罪し、広告の取り下げを発表した。

「『女子は怖い』『女子は友達顔していても心は真逆』というミソジニー(女性蔑視)なステレオタイプを露骨に、それも女性をメインターゲットにする商品でやった事ですね」

   ロフトのツイッターアカウントに苦情のリプライ(返信)を送り、600リツイート(拡散)、2400「いいね」を集めた40代の女性は、問題点をこう振り返る。ツイッターのタイムラインで広告を知り、悪意的な女性の固定観念を含んでいると感じたため声を上げた。

   謝罪文の内容も不満だったといい、不快にさせた部分を丁寧に説明すべきだったと指摘する。

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