「午後ティー女子」炎上から、キリンはどう学び、どう変わったのか

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「デジタルマーケティング部」のチェックを必須に

   キリンHDにはグループ全体のデジタル戦略を統括する「デジタルマーケティング部」がある。企業のネット広告事例研究、ウェブサイト作成、デジタル広告作成、ネット通販ビジネスなどを手がけており、デジタルの知見が集約されている。

   SNSでの広告施策については、これまで前出の倫理チェックをして「判断に迷った時」に、広告担当者からこのデジタルマーケティング部に相談していた。だが午後ティー女子の炎上以後は、事前チェックシートを倫理チェックシステムの一部として組み込み、少しでも懸念があれば同部のチェックを「必ず」通すように体制を変更した。さらにデジタルマーケティング部でも判断に迷った場合に備え、「第三者機関」に相談できるよう整備した。チェック体制を二重三重に分厚くしたのである。

   キリングループの関係部署を集めた「広告倫理ミーティング」も毎月1回開催するようになった。他社含めた広告事例の共有や意見交換、研修などに取り組んでいる。

   「事前チェックシート」のチェック項目も細分化した。たとえば「差別的表現」であれば、どういう「差別」につながるかという項目を増やし、さまざまな具体的表現をチェック項目に落とし込んでいる。広告倫理ミーティングで事例が取り上げられれば、炎上の原因などを分析し、オリエンチェックシートでカバーできているかどうか確認する。

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