コカ・コーラの缶チューハイは、ライバルとどう違うのか?

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   コカ・コーラの缶チューハイ「檸檬堂(れもんどう)」が全国販売される計画だと、各社が一斉に報じた。これまで九州限定商品だったが、2019年秋にも、全国に販路拡大する準備を進めているという。

   報道によると、世界展開するコカ・コーラで、アルコール飲料を販売しているのは日本のみ。ここ数年で、「RTD(Ready To Drink=買ってそのまま飲める)」と呼ばれるアルコール飲料の競争が激化している。その中で「檸檬堂」はどんな立ち位置になるのだろうか。

  • 度数別に4つの味がある
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限定発売中の九州からは「全国でも戦えるやろな...」

   「檸檬堂」は2018年5月、九州限定で発売。当初はアルコール度数7%の「塩レモン」、5%の「定番レモン」、3%の「はちみつレモン」がラインアップされていた。19年2月には9%の「鬼レモン」が登場し、現在は4商品が販売されている。

   あらかじめ焼酎を水となじませておく「前割り焼酎」にヒントを得て、すりおろしたレモンを酒に漬け込んでおく「前割りレモン」を使っているという「檸檬堂」シリーズ。筆者も九州出張時に「定番レモン」を飲んだが、果汁を感じられるほどよい酸味と、スッキリとした後味が印象的だった。

   この商品が全国展開を予定していると、7月下旬に報じられると、九州からは、

「九州オンリーなの!?」
「九州だけとはマジで知らんかった」
「九州限定って知らんかったわ。全国でも戦えるやろな...」

といった声が。未発売の地域からも、

「やっとこっちでも買えるんか...」
「地元でも檸檬堂のレモンサワー買えるの嬉しいー」
「帰省したら必ず買う檸檬堂!全国販売 嬉しいなぁ」

といったツイートが出ている。

度数が違っても「ひとつのブランド」

   「檸檬堂」と他社商品の大きな違いとして、度数の違うレモンサワーを、ひとつのブランドに複数並べているところにある。大手酒造メーカーは、ターゲットに合わせたチューハイブランドを複数持ち、それぞれでレモンフレーバーを用意している。

   例えばサントリーの場合、9%は「-196℃ストロングゼロ」、7%は「こだわり酒場のレモンサワー」、5%は「明日のレモンサワー」、3%は「ほろよい」とそれぞれ異なる。アサヒビールも、もぎたて(9%)、ウィルキンソン(7%、9%)、ハイリキ(7%)、贅沢搾り(4%)のように、各ブランドから出している。

   キリンは氷結(5%)、氷結ストロング(9%)、旅する氷結(4%)のように「氷結」ブランドの商品が多く、サントリーやアサヒよりわかりやすいが、キリン・ザ・ストロング(9%)、本搾り(6%)にもレモンが存在している。

   各社が「レモンサワーといえばコレ」と言えるブランドを持っていない現状を考えると、味でカテゴライズした新ブランドが、今後存在感を増す可能性はありそうだ。今年の冬は、アツアツのお鍋と「檸檬堂」のコラボレーションに期待したい。

(J-CASTニュース編集部 城戸譲)

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