京アニ犠牲者の「実名報道」に批判 マスコミ各社はどう報じているか

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各社報道を比較してみると

   NHK NEWS WEBは7月25日午後、「『苦しかったろ やっと連れて帰れる』京アニ 色彩担当者の両親」のタイトルで、女性アニメーターの死亡確認を両親が明かしたと報じた。この時点でも記事中では氏名を出していたが、26日早朝に出た続報では「『京アニ』放火で死亡確認 □□□□□さんの通夜」と見出しにも取り、前夜に行われた通夜の様子を伝えている。

   産経新聞(ウェブ版)は26日午後、「京アニ放火 『着色のプロ』△△△△△さんも犠牲に 父親『現実を突きつけられると、やはり胸が苦しい』」と題した記事を掲載。家族への取材をもとに、NHKが報じた犠牲者とは異なる、女性アニメーターの死亡を確認したと伝えた。

   日本経済新聞(電子版)も26日夜、「『◆◆◆◆』〇〇監督の悲報、親族に 京アニ放火」と題する記事を掲載。前半の伏せ字には作品名、後半にはその作品を手掛けた男性監督の名字が入れられている。この記事では、親族への取材で死亡が確認されたとし、父親が日経に対して語ったコメントが載せられているが、後半部分は日経電子版の会員のみが読める形となっている。27日にトレンド入りしたのはこの記事だ。

   27日の朝刊紙面(以下、各社とも東京14版)を見てみると、日経は「『◆◆◆◆』監督の死亡確認」の見出しで、電子版とほぼ同じ文章を掲載。産経も「京アニ社員 △△さん犠牲に」と、遺族提供の顔写真とともに伝えた。なお朝日、読売、毎日の3紙では、被害者の氏名や、遺族への取材記事は載っていなかった。

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