「国民が選んだんだから。国民が最後まで責任を持たないと」
八代氏は、当事者が国会に行く意義について、次のように語っていた。
「当事者というのは一番わかっている。どうしたらいいのかというのは自分の生活の中で、いやというほど体験していますからね。彼らによって国会で議論される。政府を『ほったらかしにできるか』というところまで追い込めることもできるでしょうし。何よりも、人間の幸せのためだから。万人の社会をつくるためだから。まさに共生社会。(当事者が国会に行くことに)バッシングはあって当然だろうが、それは国民が選んだんだから。国民が最後まで責任を持たないと」
八代氏は、「いろんなバリアーを指摘する人がいないと、バリアーは解消してかない」と指摘。「みんなが便利だと思えば、そういう人は一向に『じっとしていろ』ってことになる。障害者の雇用制度のようなものも生まれたし、障害を持った人たちも働く。『なにもできないんじゃないか』じゃなくて、『なにができるか』を考える。どんな重い障害を持った人でもそれぞれの能力を持っているわけですよね」と語りかける。
「たとえば、全盲で世界のピアニストになる人もいれば、知的障害者で書道の名人になるというような人もいる。いろんなパフォーマンスをする人もいるわけだから、そういうことを考えると、本当に人間の評価を、ただ『みてくれ』だけでするのはよくないような気がしますね」
2人が当選したことについて、「大変いいことだし、非常に気になっていました」と前向きに評価するも、「それが選挙戦略であってほしくないと思う」と願う。「山本(太郎・れいわ新選組)代表への魅力もあったかもしれないし、2人がノミネートされたことへの大きな関心が票を掘り起こしたかもしれない、ってことを考えるとね、やっぱりこの2人を政党としてサポートしてほしい」と訴え、次のように求めた。
「ぼくがやり切れなかったことを、彼らが第2期としてやってくれれば。来年はオリパラの年でもあるし、世界から障害持った人もたくさん来る。国会議事堂でもみんなに見学してもらって、日本の国会議事堂はバリアフリー化されていることを大いに宣伝してくれればいい」
八代氏は、「お2人がこれからやるにしても、大変なことは付きまとうかもしれない」としつつも、「彼(舩後氏)の専従スタッフが、彼の心になり体になってサポートしてあげれば、なんの問題もないかと思います」とみている。
一方、山本代表へのメッセージとして、八代氏は次のように述べた。
「山本太郎君に言いたいのは、彼(舩後氏)が国会活動で支障をきたさないように、万全を期してスタッフを用意しろと。これは国がやることじゃない。人間のサポートほど強いものはないから。発言のやり方や議事録などそういうようなことも含めて、それはスタッフの仕事ですよ。万全を期して彼専従のスタッフを育ててればいい。政党の責任としてね」