元祖車いす議員・八代英太氏が語る、重度障害者が国会に行く「意義」

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   重度障害や難病のある当事者が、参院選で「れいわ新選組」から立候補して当選した。ネット上では「画期的な出来事」と前向きな声が出る一方、「激務や審議、執筆、起案、審議に耐えられるのか」「無駄な税金が使われる」など疑問や否定的な声も上がっている。

   こうした中、車いすの国会議員として活動した、元郵政相の八代英太氏(82)は2019年7月26日、都内でJ-CASTニュースの取材に応じ、「当事者は一番わかっている。どうしたらいいのか生活の中でいやというほど体験していますから」と意義を語った。

  • 「当事者は一番わかっている」と訴える八代氏
    「当事者は一番わかっている」と訴える八代氏
  • 衆院選に当選した96年ごろの八代氏(本人提供)
    衆院選に当選した96年ごろの八代氏(本人提供)
  • 「当事者は一番わかっている」と訴える八代氏
  • 衆院選に当選した96年ごろの八代氏(本人提供)

「自分が障害を持って、初めていろんなことを知るわけですよ」

   当選したのは、難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の舩後靖彦(ふなご・やすひこ)氏(61)と、脳性まひのある木村英子氏(54)。2人の当選を受け、国会ではバリアフリー対応が進められている。

   当事者の当選をめぐり、ツイッター上では

「画期的な出来事」
「本当に素晴らしい」

と好意的な意見が上がる一方、

「激務や審議、執筆、起案、審議に耐えられるのか」
「ALS患者さんが参議院へ(中略)国会議員が務まるとは思っていない」
「比例で重度身体障害者が当選。(中略)無駄な税金が使われることにうんざりする」

など、疑問視したり、バッシングしたりする声が出ていた。

   こうした中、J-CASTニュースでは、実際に車いすに乗って議員活動をしていた、八代氏に話を聞いた。参院、衆院合わせて計28年、日本初の車いすの国会議員として活動。郵政相も務めた。

   タレント時代の1973年、ステージから転落して脊髄を損傷。下半身が動かなくなり、以後は車いす生活となった。八代氏は自らの体験を踏まえ、立候補に至る経緯をこのように語った。

「自分が障害を持って、初めていろんなことを知るわけですよ。道にしても乗り物にしても。障害を持った人たちのところに行っていろいろ話をして突き詰めて考えていくと、何で解決すべきかってことになる。それはやっぱ政治なのよ。政治は生活だから、福祉も政治なのよ。政治が決めるんだから」
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