韓国の「失敗」報じた海外メディアも
経産省ツイートでは、「一部報道」について対象メディアは明示していない。関係報道としては例えば、25日昼配信のフジテレビ系FNN(ウェブ版)記事「WTOで強気の韓国『支持得た認識』対立浮き彫り」では、
「また、韓国メディアによると、(一般理事会に参加した金勝鎬<キム・スンホ>新通商秩序戦略室長は)日韓以外に発言した国がなかったことについて、『沈黙は韓国への支持とみなすか』との記者の質問に、『異議申し出はなかった』として、事実上支持を受けたとの認識を示している」
と報じている。韓国メディアでは、聯合ニュース(韓国語ウェブ版)が25日未明、WTO関連報道の「総合2報」で、政府主席代表としてWTO理事会に出席したキム・スンホ室長が、会議後の記者会見で、
「韓国の会話提案に異議を提起する加盟国があるのか、と他の代表者に公然と尋ねながら、会議中に他の国の発言がなかったのは、韓国政府の強力な支持を示すと述べた」と伝えた。
こうした報道や、先の経産省ツイートを比べると、「日韓以外に発言した国がなかった」(FNN記事)のは日韓双方の認識が一致しているが、その解釈が異なっているように見える。
WTOの該当理事会での各国反応をめぐる、その他の報道では、
「輸出規制、すれ違う日韓 WTO出席国は距離置く」(日経ウェブ版、25日未明)
「韓国、WTOでの支持獲得に失敗(South Korea fails to drum up support at WTO in row with Japan)」(ロイター通信の英語ウェブ版、現地時間24日夜)
などがある。
TBS系「TBS NEWS」(ウェブ版)は、24日深夜に「WTO終了、国際社会は意見割れる」の見出しで、「日本、韓国以外の第三国がどのように受け止めているのか、聞きました」として、
「韓国は熱が入っていた。これは日本が始めた問題だと思う」(ブルガリア関係者)
「2国間で協議して解決すべきだ」(モンテネグロ関係者)
と、2か国の関係者の声を伝えていた。翌25日朝には、同じ2か国の関係者の同じコメントを紹介しつつ、「WTO会合終了、日韓の隔たり鮮明に」の見出しで報じた。
日韓の対立はさらに深まりそうで、26日には共同通信が「対韓優遇除外」について、政府は8月2日にも閣議決定する方向で調整していることが分かったと報じている。