筆者(竹内)がJ-CASTニュース編集長になって、そろそろ10か月が経ちます。この間、それなりに忙しく働いているつもりですが、ふと手が空いたとき、こんな疑問が脳裏をよぎります。
「僕は『編集長』として、J-CASTニュースの役にちゃんと立てているだろうか?」
よそさまのように経験もキャリアもなく
ここ10か月、J-CASTニュースでは、有名フィギュア選手への中傷問題や、フリマアプリの支払い遅延騒動、保育士大量退職などの独自ニュースのほか、野党代表から死刑囚の親族まで幅広い相手へのインタビューなど、「らしさ」のある記事を配信できたように思います。エンタメ、2月に立ち上げたスポーツカテゴリも、速報・分析・人物取材など様々な切り口を提供し、おかげさまで好評をいただいています。
とはいえ、これらの多くは記者自らが企画を立て、取材・執筆したものです。編集長である筆者は、それにゴーサインを出したり、出てきた原稿にちょっと注文を付けたり、見出しを考えたりするくらい。なんだろう。僕って必要なのかしら。ついつい、編集部にかかってくる電話を取ったり、飲み会の幹事をしたりしていると、
「編集長は、もっと編集長としての仕事をしてください」
とツッコミが入ります。
思えば、よその編集長は、マスコミでのしっかりしたキャリアがあったり、複数のネットメディアで長年の経験があったりと、「百戦錬磨」の方がほとんどです。一方、筆者は大学卒業後すぐにジェイ・キャストに入り、そのまま9年目。若い、と言えば聞こえも良いですが33歳。同世代や後輩には、うちの社内も含め、すでに華やかに活躍するスター編集者・記者も少なくありません。
こうした中で、どのように、そしてどんな「編集長としての仕事」をしたものでしょうか。