世耕弘成・経済産業相がNHKに対し、記事の表現に関して「指摘」をしたとツイッターで明かした。日本から韓国への半導体関連素材の輸出をめぐる措置について、「NHKは輸出規制という言葉を使わず、(略・後出)『輸出管理』という言葉を使うべき」というのが、その内容だ。
NHK報道に変化は出たのか。世耕経産相ツイートの前後のNHK記事(ウェブ版)の見出し・記事表現を見比べてみた。
ツイッターで「報道で使われるだろうか?」
世耕経産相は2019年7月24日正午頃のツイートで、
「先刻当省玄関でNHKがカメラを向け韓国意見書についてコメントを求めたので『精査中』と回答。ちょうどいい機会なので『NHKは輸出規制という言葉を使わず、今回の措置の正確な表現で、専門家の世界でも使われている"輸出管理"という言葉を使うべき』と指摘しておいた。報道で使われるだろうか?」
とつぶやいた。
この日の朝のツイートでも、対韓輸出をめぐる問題で、各メディア記事の見出し・本文の表現を並べて比較していた。
「今朝の報道での各媒体の見出し等での用語使用状況をまとめると...」
として、朝日(本文)、毎日、日経、NHKが「輸出規制」で、読売は「輸出管理」、産経は「輸出厳格化」になっていると指摘した(前後の表現はJ-CASTニュースが割愛)。
確認してみると、各新聞では24日付朝刊(東京最終版)で、世耕氏指摘通りの表現があった。NHKについては、どの記事に関する指摘かの明示はないが、例えば24日早朝の「優遇措置対象から韓国除外の方針~(略)」(ウェブ版)の本文では、「韓国向けの輸出規制を厳しくしたことに加えて(略)」と、確かに「輸出規制」の表現が見つかる(「政府は輸出管理の優遇措置の対象国から~」との表現も)。
世耕氏がツイッターで「報道で使われるのだろうか?」と気にしていたNHKの記事では、ツイッターの前と後とで表現に変化はあったのだろうか。文脈の問題もあり、また、世耕氏の正午ツイッターより前の段階で「輸出規制」と「輸出管理」の表現が一つの記事に両方出てくることもあり、単純比較はできないものの、NHKの主な関係記事の表現をJ-CASTニュース編集部がまとめてみた。