2019年7月21日投開票の参院選比例区で当選を決めた自民党・山田太郎氏(52)をめぐり、不可解な得票数が物議を醸している。
党内で2番目の票を獲得したものの、静岡県富士宮市では1票もなし。SNS上では同市在住で山田氏に投票したと宣言する人もおり、集計ミスを疑う声が続出している。同市の選挙管理委員はミスを認め、再発防止を講じるとした。
「あれ、わたしの清き一票はどこに...?」
山田氏は旧みんなの党に所属し、10年参院選で落選したが、繰り上げ当選で12年に参院議員に。16年の参院選では旧新党改革から出馬し29万票超を得たが、党が議席を得られず落選した。
漫画・アニメなどを含む表現規制への反対を掲げ、今回の参院選ではツイッターや動画サイトなどを活用した選挙活動を展開。比例では党内で2番目、全体でも3番目の約54万票を獲得し、当選をはたした。
しかし、ツイッター上では富士宮市での票数が不可解だと多数言及されている。静岡県選挙管理委員会の発表によれば、同市での山田氏の票数は「ゼロ」。人口約13万人と決して少なくない市で、たしかに「ゼロ」は不自然だ。
「当方富士宮市の投票所で山田太郎さんに投票しましたので0は明らかにおかしいです」
「あれ、わたしの清き一票はどこに...?(富士宮市民)」
「はっ?俺富士宮在住土曜日市役所で不在者投票して山田太郎に入れた。しっかり見直した」
と、富士宮市民で山田氏に投票したという声もある。
富士宮市選挙管理委員会は23日、J-CASTニュースの取材に、比例区で落選した山本太郎氏(れいわ新選組)に全515票を配分してしまったと話す。山本氏は1453票獲得したが、そこには山田氏へ投じられた票も加わっていた。
選管は「開票作業時に(候補者ごとに)束ねた票が、同じ方として処理に流れてしまった」と説明。「あってはならいことなので、再発防止を考える」とし、人員配置やマニュアルなどを見直すとした。