阪神が2019年7月21日、甲子園でヤクルトと対戦し5-2で勝利した。4回にウラディミール・バレンティン外野手(35)のソロ本塁打で先制されたが、5回に近本光司外野手(25)が逆転3ランを放ち試合をひっくり返した。投げては先発・西勇輝投手(28)が7回4安打2失点と踏ん張り、ジョンソン、ドリスのリレーで締めくくった。オールスターゲーム後、3連敗からの2連勝で、3位広島にゲーム差なしの4位。後半戦の巻き返しに弾みを付けた。
最下位ヤクルトに取りこぼしが許されない状況の中、リードオフマンが輝きを放った。7月20日の初戦では9回に1死3塁からレフトへの犠牲フライでサヨナラ勝利を呼び込んだ。21日には1点ビハインドの5回、2死1、2塁の場面で逆転の3ランを放ち試合を決めた。オールスター後、5試合連続安打をマークする若虎が、チームをけん引している。
「近本選手が後半戦のカギを握っている」
阪神OBで野球解説者の野口寿浩氏(48)は「近本選手は振りの鋭さが戻ってきました」と評価した上で次のように続けた。「ここにきて疲労が抜けたように感じられます。近本選手が後半戦のカギを握っているといってもいいでしょう。近本選手の活躍でチームがいい方向に向かっていると思います」と指摘する。
また、野口氏は20日に先発した高橋遥人投手(23)を高く評価する。高橋はここまで9試合に先発して2勝2敗と、白星こそついてこないが、7試合でクオリティ・スタート(QS=先発投手が6回以上投げ、3自責点以内に抑える)を達成している。サヨナラ勝利の20日も白星こそ付かなかったが、7回2失点10奪三振の好投を見せた。
「高橋投手のピッチングは非常に良かったです。高めに浮く球が少なく、すべての球にキレがありました。20日の試合は湿気が多く、厳しい条件のもとでの投球になりましたが、その中で見事なピッチングでした。高橋投手がもうワンステップ上に行くにはスタミナをつけることでしょう。阪神のエースになれる素質を持つ投手ですので、今後が非常に楽しみです」(野口氏)