「問題児」ネリは井上尚弥に勝てない? パヤノ戦で露呈した「決定的な差」

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井上とネリの決定的な実力差とは...

   防御に関しては、大きな成長は見られなかった。序盤はガードを固めて慎重に試合を運んだが、回を重ねるうちにガードが下がり、カンを頼ってパンチをよける場面が見られた。また、ネリは攻撃を受けた際に真っすぐに下がるクセがある。ガードは上がっているが、真っすぐに下がることで、2発目3発目を被弾する可能性が高くなる。井上の多彩なコンビネーション、追い脚を考えれば、簡単に捕まってしまうだろう。

   試合後のパヤノの腫れあがり傷ついた顔をみれば、ネリの強打は否定できない。KOを呼び込んだ左ボディーもまた強烈なものだった。だが、井上の対戦相手は試合後、そのほとんどがきれいな顔をしている。顔に傷を残すまでもなく、一撃で仕留めるからだ。これが井上とネリの現時点での決定的な「実力差」である。全米にアピールするはずだった舞台で、ネリは井上との差を露呈してしまった。

   問題行動はともかく、30連勝で世界1位の力を証明したネリ。WBCの指名挑戦権を有していることからWBCタイトルに挑戦する日はそう遠くはないだろう。井上がバンタム級に踏みとどまる限り、将来的にネリとの対戦の可能性は否定出来ないが、進化し続ける「モンスター」を「問題児」が超えることは至難の業だろう。

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