参院選の投票が締め切られた2019年7月21日20時過ぎ、報道各社は自民・公明の与党で過半数を維持する見通しだとの見通しを報じた。いわゆる「改憲勢力」が3分の2を維持する可能性もある。
32ある1人区では野党が候補者を一本化して統一候補を擁立したが、議席獲得は10程度にとどまる見通しで、共闘の在り方について見直しを迫られる可能性もある。大勢は22日未明に判明する見通しだ。
「れいわ」も議席獲得確実に
選挙区74、比例区50の計124議席の改選数に対して、選挙区215人、比例区155人の計370人が立候補し、17日間にわたる選挙戦を通じて論戦を展開した。
改選後の過半数は245で、過半数は123。自民単独の過半数には非改選の56議席と合わせて67議席以上、自公で過半数を取るためには両党で63議席以上が必要だ。
憲法改正の発議が可能になる3分の2は、164議席。自民、公明、維新、与党系の無所属を合わせた、いわゆる「改憲勢力」が3分の2を維持するためには、今回の改選で85議席が必要だ。
NHKの20時時点での議席予測では、自民55~63議席、公明12~14議席、維新8~11議席の獲得を予測。自公で67~77議席、維新を加えると75~88議席を獲得する見通しだ。
立憲民主党は改選前の9議席を倍増させる見通し。動向が注目された政治団体「れいわ新選組」は、比例で少なくとも1議席を獲得する見通しだ。
大阪では共産、立憲、国民が「共倒れ」
4~6位が混戦模様だとみられていた東京選挙区(改選数6)では、自民党現職の丸川珠代氏(48)、公明党現職の山口那津男氏(67)、共産党現職の吉良佳子氏(36)にNHKや朝日新聞などが早々と当選確実を報じており、立憲新人の塩村文夏氏(41)、同山岸一生氏(37)、自民現職の武見敬三氏(67)、維新新人の音喜多駿氏(35)らの動向が焦点だ。
大阪選挙区(改選数4)では、自民現職の太田房江氏(68)、維新現職の東徹氏(52)、公明現職の杉久武氏(43)、維新新人の梅村みずほ氏(40)の4人が当選を確実に。共産党現職の辰巳孝太郎氏(42)、立憲新人の亀石倫子氏(45)、国民新人のにしゃんた氏(50)ら各野党が候補を立てたが、共倒れした形だ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)