「本当のことを言う手助けをしてほしかっただけです」
その後、事態が大きく動いたのは7月18日。
2人は弁護士をつけたうえで吉本側と話し合いを重ね、記者会見を開く方向で調整が進んでいた。しかし、18日になって突然、「2人の引退会見、もしくは契約解除を選んでください」という趣旨の書面が届いたという。
「意味が分かりませんでした。引退ということもなく、謝罪会見をさせてもらえると思っていた僕たちはどうしていいのか分からなくなりました」(宮迫さん)
2人はこうした吉本側の提案に応じず。宮迫さんは翌19日にマネジメント契約の解消が発表された。田村さんには連絡がないというが、本人は会見中に「契約解除していただきたいと思っています」と話していた。
ただ、事務所への思いを問われると、宮迫さんは「30年間育ててくれた吉本に対して、そりゃ感謝しかないですよ」として、
「こんな事したいわけないじゃないですか...。すみません」
と嗚咽を漏らした。
また田村さんは、「好きだった会社がこんな風に変わるんだ」とポツリ。その上で、吉本側が芸人との関係を「ファミリー」と表現していたことを引き合いに、ハンカチで涙をぬぐいながら、次のように語った。
「(事務所と芸人が)ファミリーだとするんだったら、僕は子供だと思ってます。子供が本当に悪いと思っていることを謝ろうとしているのを、止めるのが親ではないと思います。それをやられて、不信感...、不信感が。...(言葉に詰まる)...不信感しかなくなってしまいました。僕はただ背中を押してほしかった、本当のことを言う手助けをしてほしかっただけです」
田村さんはさらに
「会社を攻撃したいなんて、1ミリも思っていなかった」
とも明かした。
会見は、若干の中断をはさみ、約2時30分間行われた。この会見は、事務所を通さず、2人が中心となって行ったもの。20日19時現在、吉本興業の公式サイトには、この会見に対するコメントは出ていない。