HIS澤田氏、「ホテル」に本腰 その本当の狙い

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旅行事業をめぐる経営環境の変化

   そんな澤田氏がなぜ今、ホテル事業に本腰を入れようとしているのか。背景には、本業の旅行事業を巡る経営環境の変化がある。インターネットを経由してホテルや交通手段を予約する人が増えており、利幅はどんどん薄くなる。最大手のJTBでさえ純損失を計上するほどだ。一方、ホテル事業で澤田氏は人件費を圧縮した独自の手法を開発。現在のHISグループの収益に占める比率はわずかだが、東京や大阪など都市部では訪日外国人の増加もあってビジネスホテルの稼働率が高まっており、ホテル事業の伸びしろは大きい。そこで、株価が割安で個人株主の比率が高いユニゾに狙いを定めたようだ。

   国内のチェーン別ホテル軒数では、アパホテルが500超、ルートインホテルズと東横インが各300前後に達しており、ユニゾが加わってもHISはベスト10にも入らない。今度はホテル業界で上位に挑む澤田氏の動向に注目が集まりそうだ。

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