女優の石原さとみさん(32)が主演する「Heaven? ~ご苦楽レストラン~」(TBS系)の第2回が、2019年7月16日に放送された。
同ドラマは漫画家の佐々木倫子さんの「Heaven?」が原作。石原さん演じる主人公・黒須仮名子がオーナーを務めるフランス料理のレストランを舞台に繰り広げられるコメディードラマだ。第2回では、開店から1か月が経過するも、思うように集客が進まず、打開策として仮名子が従業員らを引き連れてライバル店を視察しに行く様子などが描かれたが、視聴者の注目を集めたのは、同ドラマの「漫画的」とでも言える演出だった。
幽体離脱で本音がポロリ!?
番組冒頭、集客が進まないことで弱気になっているのが料理の味付けの薄さに表れていると仮名子に指摘されたシェフの小澤(段田安則さん=62)。そこで、閉店後に仮名子は従業員らと共に顧客獲得を目指すべく作戦会議を開いた。ソムリエを務める山縣(岸部一徳さん=72)の口からは、マスコミに宣伝させるという飛び道具的な解決策が飛び出したが、仮名子は「まっとうに勝負がしたいの」と、これを拒否した。
すると、仮名子の前に整列していた小澤らの頭上には、CG処理によって出演者たちの顔が出現し、ゲンナリとした口調で、「すでに勝負はついている」とボソリ。楽観的すぎる仮名子への不満を述べる心の声を表現する演出だったが、その漫画的な演出には視聴者から驚きの声がツイッター上を中心に上がった。
あるアカウントは、「ぼやく時に自身の生霊みたいなのが頭の上に出るの、あれ面白い? 僕は怖いんですけど」と、面白さよりも不気味さが勝ってしまっていると指摘。また、「ご苦楽レストラン 顔だけ幽体離脱するのが独特すぎる」と、その奇抜さに驚く声も。ほかにも、「ご苦楽レストラン見始めたけど、やっぱ離脱かなぁ」と、自らの脱落を危惧する声も上がっている。なお、当該シーンの直後には、出演者の背中から後光が差すという、やはり、「漫画的」とでも言えるシーンがあり、それに驚く声も上がった。
原作に対しては忠実であるとも考えられる「演出」
これら、ドラマの演出が奇抜であるとする書き込みは、第1回放送の直後にも散見された。ただ、その際に視聴者から上がった声としては、「後光のような『諦観の笑み』と『頭部だけ幽体離脱で心の声』はなかなか良かったです」といった好意的なものが多く、ドラマの演出への声は厳しいものばかりではないのも事実だ。
というのも、原作漫画では、自信満々の主人公の後頭部から後光が差すシーンなど、漫画としても大袈裟な表現がなされている箇所もあるため、ドラマでのCG処理は「原作に忠実」とも言えるからだ。このためか、「生首型生霊および後光型諦観により脳内わちゃわちゃしたけどコメディに慣れる機会だし来週も気らくに楽しむ!」という声も上がっているほどだ。
原作のテイストの維持と実写化された際の違和感をどう消すかというのは、漫画作品の実写化には常について回るが、「ご苦楽レストラン」に関しては特に、その「塩加減」が難しいようだ。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)